外部誘因バイアス

外部誘因バイアス(Extrinsic Incentive Bias)は、人々の行動や判断に外部的な報酬や刺激が与えられた場合に生じる心理的なバイアスです。外部誘因は、金銭的な報酬、称賛、評価、社会的な地位など、外部からの刺激や報酬の形式で存在することがあります。

外部誘因バイアスは、人々が外部的な報酬や刺激に過度に依存し、その報酬がない場合には行動を続けるモチベーションが低下する傾向があるという考えに基づいています。具体的には以下のような特徴があります:

1. 報酬志向: 外部報酬を得ることに対して高い関心やモチベーションを示し、その報酬が行動の主なドライバーとなります。

2. 内発的動機の低下: 外部報酬が与えられると、行動の内発的な動機が低下し、行動が外部報酬に依存するようになります。

3. 抽象的な報酬の効果: 外部報酬が具体的でなく、抽象的な形で提示される場合、その効果はより限定的になります。

4. 長期的な継続性の欠如: 外部報酬が一時的なものである場合、行動の継続性や持続性が低下する傾向があります。

外部誘因バイアスは、一時的な報酬に依存することで、内発的な動機や個人の興味・関心を抑制する可能性があるため、長期的な成果や持続的なモチベーションに悪影響を及ぼす場合があります。そのため、バランスの取れた内発的な動機と外部的な報酬の組み合わせが重要とされます。